『国防を語れずして、平和を語る無かれ』
 ■計画序説:理想主義者の戦略〜もしくは、カッコいい『バカ』の作り出したおとぎ話〜

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 それは、国と民とを護る為に必要な、国防意識を計る為政者としての訓戒である。

 人の歴史は戦いの歴史などと、ペシミスト(pessimist:悲観・厭世論者)的に想起する事までは無いが、
 戦争が全く起こり得ない、または敵意と害意を持った敵性勢力が意思疎通が可能な知性と理性を保有するという、
希望的観測に基づいて国務を執り行う事は、全く現実的ではない愚かな認識と言えよう。

 しかして、この時代の藩国藩王・華族は高邁な理想主義者の集団だった。
 とにかく、人が死ぬのを嫌い、殺し殺される事が職務であるはずの職業軍人を兵理上の戦術として捨て駒にする事すら
容認せず、軍事上の制約として自縄自縛となる事すら厭わなかった。

 だが、この時代の帝國軍には『バカ』が揃っていた。
 愚かという意味ではない、諦めの悪いヤツらという意味の『バカ』だった。
 犠牲無しに平和を求める『理想』と、軍事レベルでの実行戦力である『現実』というパラドックスを、技術レベルで弁証法的止揚(アウフヘーベン:aufheben)する、本物の『バカ』が。

 ……当時、藩国藩王・摂政・参謀有志が集ったとある勉強会の席にて、講師であったとある高名な野戦指揮官は之を指して曰く『おとぎの国の軍隊』と『皮肉にて称した』と伝えられる。
 ――だが、その通説には疑問が残る。

 その講師である野戦指揮官は『本当に』皮肉のつもりだったのであろうか?
 筆者は考察する。それは祈りにも悔恨にも似た、憧憬であったのではなかろうか――

 ■無人機動誘導兵装【レギオンシステム(Legion system)】■
――それは、バカの作り出した『おとぎの国の軍隊』(fairy tale Armys)である。
〜後世の戦史研究書『帝國軍事史論〜機動兵器の変遷』より抜粋〜
●計画コンセプト
 かねてよりの懸案であった整備体制刷新を果たした帝國軍であったが、ある分野に余裕が出来ればおのずと別系列分野を向上しようと図るのは組織力学上よく見られる事である。
 ここで帝國軍首脳が目を向けたのは、宰相府の機体生産性に正比例した戦術運用の拡大である。

 パイロットの稼動実数は猫士たちの活躍もあり潤沢であったものの、有人機であるが故の束縛、特に『捨て駒』や有人機では不可能な高重力下や高機動、生体維持(酸素や食事、排泄)に伴う時間制限など、バイタルにこだわらない戦術の幅の拡大、すなわち『有人機と無人機の役割分担化』に着目したのである。

 それは、兵を無謀な作戦に従事させる事は無い。という帝國軍首脳の暗黙のメッセージであり、そのある種の『思いやり』にも似た発展性は、職業意識の高い帝國軍パイロット諸氏にも理解と賛意を得るものであった。

 加え、帝國のみならずTera領域において偏重される人命尊重主義が拍車を掛けていた。
 軍関係者は(いや、命のやり取りを実務とする軍関係者だからこそ)人命が無意味に損耗される事を嫌った。

 ――かつて砂漠の緑地化を果たした自動機械群を礎に立つ宰相府である。
 アトモスという無人機の実績もあり、パイロット戦力すらをも自動化しようという発想がここで生まれたのは自明であった。

 故に帝國軍首脳の肝煎りで、RTR(リファイン・トモエリバー)などの最新鋭機のみならず、チップボール・ケントなどの旧型で余ってる機体を戦闘行為のみに絞って後方からの遠隔操作を行う事が出来るシステム、
 ■無人機動誘導兵装【レギオンシステム(Legion system)】■ の開発計画が発動される事となった。
 戦場での捨て駒要員など、生身の人間では行えない破損前提の運用を行う事が出来る戦術上の利点も相まって期待されたのである。


 ●アイドレスデータ
  L:整備難易の引き上げと無人化 = {
   t:名称 = 整備難易の引き上げと無人化(イベント)
   t:要点 = 機械兵赤い目並ぶ
   t:周辺環境 = 巨大工場
   t:評価 = なし
   t:特殊 = {
    *整備難易の引き上げと無人化のイベントカテゴリ = ,,世界イベント。
    *整備難易の引き上げと無人化の位置づけ = ,,{特殊イベント,自動イベント}。
    *整備難易の引き上げと無人化の内容 = ,,整備難易は限界を越えて2倍になる。代わりに全ての保有I=DにALL15のパイロットが乗って
    いるものとして使うことが出来る。
   }
   t:→次のアイドレス = 宰相府・人のいない国(組織),機械出身貴族(ACE),機械に道徳教育(イベント),マザーコンピューターの開発
   (強制イベント)
  }
  #(要点・周辺環境共に記述へリンクで移動します)

 ●スタッフリスト
   テキスト:蓮田屋藤乃 / 文章校正:四方無畏
   3DCG:かちゅーしゃ / イラスト:ぱんくす・蓮田屋藤乃
   CSS改装:蓮田屋藤乃 / 動画作成:蓮田屋藤乃 / サイト構成:蓮田屋藤乃
   スペシャルサンクス(敬称略):シロわんわん帝國宰相・悪童屋帝國軍元帥・しらいし裕少将・緋璃・ロッシ秘書官長・瀬戸口まつり秘書官
                      ・風杜神奈・玄霧弦耶・帝國軍スタッフのみなさま
                      リファイントモエリバーデザイン協賛:セタ・ロスティフンケ・フシミ ・吾妻 勲・うのり
                      チップボールデザイン協賛:GENZ・冴月

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